京都から少し離れた嵐山は、観光の名所として賑わっているのですが、京都人はあまり近づかない場所なのだそうです。
そりゃ、桜や紅葉の名所はたくさんあるのだから、
何も嵐山に遊山に行かなくともよいのだろうけれど、その理由が怖い歴史にあるという事は知りませんでした。
京都嵐山の怖い歴史
奈良の「平城京」から、京都の「平安京」への遷都に至るまでに、「長岡京」という都があったようで、この時期に暗殺事件が起こり、早良親王が疑われれて捕られ、幽閉・島流しになる際に絶食をして果てた、という事件が起こっているのです。
この事件後、桓武天皇の周辺で「親王の怨霊」とされる死が続き、結局京都の「平安京」への遷都に繋がるのだとか。
遷都に際して陰陽師が結界を二重三重に張ったのですが、保津川を越えた嵐山は結界の外になったといいます。
そして、結界の外は「魔界の入り口」とされ、黄泉の国へ行った人の変化した姿が「鬼」とされたようです。
京都の結界の強さから、鬼が入れずに溜まっているとの考え方からか、有名な「酒呑童子」などの話もあるほどに人々は恐れていたようです。
昔の話で歴史も伝説も一緒になっていますから、京都人ではない他国の人々には、そんな話も魅力的に思えるのかも。
もっとも歴史を深くは知らなくとも、嵐山という地名に惹かれる気持ちも分かるように思います。
琵琶湖を水源とする鴨川とは違い、山から流れ出る保津川の力強さと長い渡月橋の美しい姿は、桜や紅葉の季節に関係なく魅力的ですから、船や人力車に乗らなくとも、その魅力は充分味わえるでしょう。
その上で歴史も知っていれば。なおさらに趣は深いはずです。
私達母娘が訪れたのは、6月の梅雨入りした初旬でしたが、前日の雨とは打って変わっての好天で、爽やかに初夏の風が吹く絶好の観光最適日でした。
川を渡る風は少し強く涼しく、川波は陽に映えて光って美しく、流れの段差が白くキラキラと輝いています。
とても「鬼伝説」の入り込む要素は感じられませんから、しばらく川岸の石の椅子に腰掛けて眺めいました。
ただ、ここも修学旅行生がいっぱいで、凄い数のみやげものの店は全て満員でしたが、川岸には人影はまばらです。
川そばの蕎麦屋・よしむらを予約してあったので、並んでいる方々には失礼して、古い雰囲気のある店内で江戸風とは違った盛り付けと味わいを堪能しました。
デザートも珍しい蕎麦の味で、景色を眺めながらゆっくりとした半日を過ごしました。
風光明媚な京都の名所
満足度 | |
ニックネーム | ネネ |
レビュースポットの場所 | 京都府京都市西京区、右京区嵯峨 |
嵐山は世界的に有名な橋の一つと言える渡月橋周辺の京都府の西京区、右京区の総称です。 古くから日本人の心を打つ美しい風景で、平安時代に別荘地として有名になり、数々の和歌に歌われています。 秋は紅葉、春は桜と四季を通して美しい自然風景が鑑賞できる国内屈指の観光スポットでもあります。 日本文化に関心の高い海外の方にも人気がある葛飾北斎の絵にも描かれていますので、海外から訪れる観光客で非常ににぎわっています。 |
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