日本の歴史スポットのレビューを紹介しています。家族のお出かけにもデートにも。歴史は刺激いっぱい、学ぶことも沢山あります。

火防の凧(ひぶせのたこ)を求めて王子稲荷の凧市を訪問。

投稿日:

今年の2月、テレビで王子稲荷の凧市が開かれているというニュースを見ました。その凧がとっても可愛いのです。その凧がどうしても欲しくなり、まだお昼だったので急いで王子まで出かけてみることにしました。

王子稲荷の凧市のレビュー

なぜ凧が売られているか?ということですが、凧は風を切って上がっていきます。しかしこの風は火事が大きくなる原因でもあるわけです。江戸時代は火事がよく起きていて、木造の建物ばかりなので大火になってしまうこともありました。

そこで、火事を大きくする風を切って上がる凧を火事除けのお守りにしようと王子稲荷の奴凧が買われるようになったそうです。ですから、私がニュースで見た可愛い凧さんは火防の凧(ひぶせのたこ)というものでした。

さて、王子駅に着いて王子稲荷の方向へ歩いていったのですが、途中から恐ろしいほどの行列が目に入りました。凧市に合わせて縁日も開かれているのでそのお客さんかと思ったのですが、やはり凧を買う人の行列でした。仕方ないので、列の最後尾に並んでみました。たまたま隣にいた女性が王子に昔から住んでいるという人でいろいろとお話を聞くことが出来ました。

まず、この神社は落語の『王子の狐』で有名だということでしたが、私は落語に詳しくないので初耳でした。そして、その話に出てくる扇屋というお店が今もあって卵焼きがここの名物だと言われたのですが…來る途中に卵焼きを売っていたんです!(お祭りのお土産用かな?)と思って通り過ぎてしまいました。

また、神社の奥に「願掛けの石」があって、みんな持ち上げては願い事をしているそうです。ここは空襲で燃えなかったそうで、やっぱり守られているんだと思いました。しばらく並んでやっとあの可愛い奴凧を手に入れました。1300円でした。テレビで見たよりももっと小さいもので、家の壁などにチョコンと掛けられます。

この王子稲荷神社は創建は平安時代にさかのぼります。そして、徳川家の祈願をする神社となって今に至っていますので、歴史の好きな人には是非おすすめのお稲荷さんだと思います。この2月の凧市、そして大晦日に行われる狐の行列の日にいってみるのが良いと思います。

  • B!